一通り論文を書き終わったら、学術雑誌に投稿する前に、必ず英語を母国語としなおかつその論文の主旨をある程度理解できる人に校正をお願いしたいも のです。しかし、20ページ前後にも及ぶ論文を一回で完璧に校正することは、理想の校正者にとっても難しく、実際には複数回に渡って見てもらうのが理想的 だといえるでしょう。もちろんこれには、友人に頼むにしろ弊社enagoのような校正会社に依頼するにせよ、時間も労力もかかります。そこでお勧めしたいのが、誰かに見てもらう前に、自分で校正に半日を費やすということです。
論文をやっと書き終わったら、すぐさま校正を依頼し、学術雑誌へ投稿したいという気持ちはよくわかります。加えて、余り英語に自信がない場合は、自 分で英語のチェックをしても意味がないように思えるかもしれません。しかし、ここで半日を英語の校正に費やし、日本人にとっては些細に見える間違いでも、 英語を母国語とする人に取っては混乱きわまりないといった、日本人特有の英語のミスを最小限に減らすことで、最終的には論文の品質も向上し、投稿可能なレ ベルにする作業も迅速に進むというものです。今回は、特に日本人に多く見られるミスを二つ考えてみたいと思います。