流行性耳下腺炎(おたふく風邪)の特徴

おたふく風邪は一般的に知られている病名ですが、正式には「流行性耳下腺炎」と言います。2~12歳の子供がかかりやすい病気の一つですが、大人でもかかる病気でもあります。

ウイルスの潜伏期間としては12~14日程です。主な症状としては、発症後12~24時間以内に唾液腺(耳下腺)やこめかみ、顎が腫れてきます。38~39度の発熱があり、膵炎になることもあります。また、全く症状自体が出ないこともありますが大人の場合、症状が重くなる事が殆どです。

おたふく風邪による合併症を引き起こす場合があります。主なものとして、10人に1人が発症するという無菌性髄膜炎。 難聴(ムンプス難聴)が後遺症として残ることがあり、調査結果により数値が異なりますが184人~1万5000人に一人という頻度でかかることが報告されています。

その他の合併症としては、思春期以降に発症した男性約2割の方が精巣炎・副精巣炎になりますが、不妊症に至るまでの頻度は高くありません。 陰嚢が腫れるといった症状が出ることもあります。

おたふく風邪は発症後1~2週間程度で完治します。

水ぼうそうとは違い、一度感染をすると二度と感染することが無い病気です。治療法としては特別な治療法はなく、患部を冷やしたり暖めたりすることによって症状を和らげたり、鎮痛剤の投与をします。

発熱による脱水症状を緩和するために水分補給を行うことが望ましいですが、酸味のある飲み物等は耳下腺を刺激して痛みを伴うこともあるので要注意です。予防法としてはワクチン接種をする事が望ましいです。