今回は、学術論文を出版するさい、特に気をつけたなければならない道徳律について考えてみたいと思います。
1. Authorship: 著作者の権利
学術論文を書くにあたり、誰の名前をどのような順番で標記するかということは、今後の予算獲得などにも影響を及ぼす重大な問題です。そこで、研究を始める 前から、誰がどのような形で研究に参加または助力したかを書きとめておく癖をつけましょう。また学術雑誌によって、principal investigatorやsenior researcherなどという表現を使って、その研究の責任者を明示するよう求めてくる場合があります。特に共同研究をする場合は、誰がどのような責務 を負うのか、適宜話し合いを繰り返し、誤解のないよう進めたいものです。
2. Duplicate Publication: 重複出版
同じ研究の結果を使っても、論点や主旨が違えば複数の学術雑誌に投稿・掲載が可能です。しかし、言葉使いを大幅に変えたり、グラフや写真を追加しただけで は、違う論文とは言いかねます。もし同じ研究結果を元に論文をいくつか執筆する場合は、問題を避けるためにも、先に出版された論文があることおよびその論 文との相違関係を明示することをお勧めします。 詳細はこちら