論文は、何度書いても計画通りには行かないものです。今回は、特に初心者に気をつけてもらいたい落とし穴をいくつかご紹介します。
1. スタートからゴールまで?
研究結果の集計がまとまり出すと考えなければならないのが学術雑誌への投稿ですが、この過程を捉える時に、自分の研究をスタート地点に、出版をゴールに考えがちです。しかし実は、これが大きな落とし穴となりえます。
これから学術論文を書こうとするときは、必ず「どんな読者に読んでもらいたいか」という問いから始めましょう。そしてその読者に自分の論文を届ける最良の 手段、つまりどの学術雑誌に投稿するべきかを考えます。それから、その学術雑誌に掲載されるための条件をよく踏まえ、自分の論文に何が必要かを考えましょ う。
2. 毎日コツコツ・・・
投稿したい学術雑誌に締め切りがある場合はもちろんのこと、締め切りがない場合も、必ず予定を立てましょう。また予定を立てるときは、盆も正月もないよう な予定を立てるのではなく、現実に実行可能な予定を立てる必要があります。予定をどれだけ細かく立てるかは個人の好みですが、一番大切なのは、毎日30分 でいいから論文に関わる作業をすること。これは毎日かならず論文を書けという意味ではありません。どうも気が乗らないときは、コンピュータ上のファイルの 整理に30分間費やすのもよいでしょう。ただ、忙しい日常の中では、一日のはずの休暇が一週間、一ヶ月と伸びるものです。それを防止するためにも、「毎日 コツコツ・・・」をモットーに頑張ってください。医学英文校正